今年も、あっという間に12月になりました。
何かとバタバタする月ではありますが、我が国では、「12月といえばクリスマス」というイメージを抱いている人も多いのではないでしょうか。特に、クリスマスプレゼントがもらえる子供たちにとっては、楽しみな月でしょう。
ビジネスの現場においても、11月くらいから、クリスマスをネタにしたイベントや販促などをよく見かけるようになりますね。
今回の記事では、この「クリスマス」に関する商標登録について、話題にしてみたいと思います。
・「クリスマス」に関する商標登録は多い?少ない?
突然ですが、クイズです(笑)。
「クリスマス」関連の商標って、どれくらいの数が商標登録されていると思いますか?
あ、「クリスマス関連」と言うと、サンタさんとかトナカイとかツリーとかリースとか靴下とかも入ってきますので、少し広すぎますね。
では、『「クリスマス」を含む商標の商標登録の数』は、どれくらいあると思いますか?
ちなみに、日本で現存する商標登録の総数は、おそらく200万件以上あると思われます。
さてさて、このうち「クリスマス」を含む商標の商標登録は、何件くらいあるでしょうか。
「日本ではクリスマスは特にメジャーだし、大きな商機にもなるから、きっと多くの商標が商標登録されているに違いない!」という考え方もあるでしょう。
一方で、「クリスマスと言っても、イブと当日で2日間。ビジネスでネタにするとしても、長くて2か月くらい。それくらいの短期間でしか使わない商標だと、わざわざ費用をかけてまで商標登録はされていないのでは?」という考え方もあるかと思います。
・J-PlatPatを使って、実際に商標登録を調べてみましょう
では、実際に『「クリスマス」を含む商標の商標登録の数』がどれくらいあるのか、調べてみましょう。今回も、本ブログではお馴染みのデータベース「特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)」を使っていきます。
まずは、例によって「J-PlatPat」にアクセスします。
今回は、『「クリスマス」を含む商標の商標登録の数』を調べようとしていますが、カタカナの「クリスマス」だけでなく、「christmas」とか「Xmas」などの表記の場合もあるかと思いますので、実際には『「クリスマス」という読み方』が含まれている商標を検索してみることにしましょう。
ここで、一番上のカラムの「商標(マーク)」の「検索項目」の真ん中にある「称呼(単純文字列検索)」の「キーワード」の入力フォームに、「?クリスマス?」と入力します。
この条件で検索すれば、「クリスマス」を始め、「〇〇〇クリスマス」、「クリスマス〇〇〇」、「△△△クリスマス〇〇〇」と読まれる商標を検索することができます。
入力ができたら、一番下の「検索」ボタンをクリックします。
・「クリスマス」商標の検索結果は!?
検索ボタンをクリックすると・・・
209件がヒット!
(※2023年12月1日現在)
このうち15件が現在審査中または審査待ち状態で、12件がマドプロ登録(※国際商標登録出願制度を利用した商標登録)ですので、純粋な国内の商標登録の件数としては、182件程度ということになりそうです。
う~ん、思ったより少なかったですね。
検索結果のリストを眺めてみると、やはり、飲食料品(特にお菓子)を取り扱う企業による商標登録が目立ちます。クリスマスシーズンにはケーキなどが特に売れるでしょうから、それも納得ですね。
おそらく、これらの商標の大半は、クリスマスシーズン限定の商品やサービスに使われるものと考えられますが、たとえ短期間の使用であっても、しっかりと商標登録をしてブランド保護を徹底するという姿勢は素晴らしいと思います。
とはいえ、権利者の名義を見るとやはり大企業が多く、資金に比較的余裕のある大企業だからこそ可能だとも考えられるという一面も、否定はできないでしょう。
なお、たとえ短期間の使用であっても、商標権の侵害は成立します。
商標登録がされている、これらの「クリスマス」関連の商標をうっかり自身の事業で使ってしまわないように、事前の商標調査(使用可能性調査)だけはしっかりやっておくことがオススメされます。
ちなみに、今回の検索方法では「聖夜」が含まれる商標については検索されませんので、別に調べてみたところ、このような商標の商標登録は7件しかヒットしませんでした。
というわけで、今回は『「クリスマス」を含む商標の商標登録の数』がどれくらいあるのかを、J-PlatPatを使って調べてみました!
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