商標を愉しむ 或る弁理士の銘肌鏤骨ブログ

商標ブログ、こっそり始めました。商標弁理士の永露祥生によるブログです。

「〇〇〇ケーキ」の商標登録を検索して愉しむ

早いもので、次の日曜日はクリスマスイブですね。

 

クリスマスで連想するものは様々ですが、私はやはり「ケーキ」の印象が強いです。
普段、ケーキを食べることはほとんどないのですが、クリスマスの日だけは食べるという感じですね。同じような方も、意外と多いのではないでしょうか。

 

そんなことを考えていて、ふと気になったのが、「どのようなケーキの名称が商標登録されているのだろう?」という点です。

 

というわけで、今回の記事では、商標登録がされているケーキの名称を検索して、具体的にどのようなものがあるのか、実際に少しだけ見ていきたいと思います。

 

なお、「クリスマス」の文字を含む商標の商標登録については、以下の記事で検索しておりますので、よろしければご参照ください。

astermarks.hatenablog.com

 

・「〇〇〇ケーキ」の商標登録の検索方法

それでは、おなじみの「特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)」を利用して、商標登録がされているケーキの名称を早速検索してみましょう。

 

今回はシンプルに、「〇〇〇ケーキ」という表記の商標登録に限定して、調べてみたいと思います。「〇〇〇けーき」や「〇〇〇CAKE」、「〇〇〇ケーキ△△△」等のような名称は、今回の検索結果に含まれません。

 

まずは、「特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)」にアクセスして、「商標検索」のページを開きましょう。

 

そして、一番上の「商標(マーク)」のカラムにある検索項目「商標(検索用)」の「キーワード」の入力フォームに、「?ケーキ」と入力します。

 

入力ができたら、中段の「商品・役務」カラムにある検索項目「類似群コード」の「キーワード」の入力フォームに、「30A01」と入力します。この「30A01」は、商品「ケーキ」が実務上で分類されるグループコード(類似群コード)です。

 

これらの条件の入力により、商品「ケーキ」が含まれる商品分野を指定した、「〇〇〇ケーキ」という表記の商標が、検索対象になります。
※今回の検索方法では、小売役務のみを指定する商標登録が検索結果に含まれている可能性があります。予めご了承ください。

 

入力ができたら、一番下にある「検索」ボタンをクリックしましょう。

 

・商標登録がされている「〇〇〇ケーキ」の一例

さて、「検索」ボタンをクリックすると、該当する商標の検索結果一覧が表示されます。

 

263件がヒット!
(2023年12月22日現在)

 

今回はあくまで、「〇〇〇ケーキ」という表記の商標登録だけを検索していますので、まぁ数としてはこれくらいのものでしょう。なお、これらのうち18件が、まだ商標登録はされておらず、現在、特許庁の審査中または審査待ちの状態となっています。

 

それでは、これらの検索結果一覧をざっと眺めて、私が個人的に気になった&気に入ったケーキの名称を、少しだけご紹介してみたいと思います。

 

・「よくばりサンタのストロベリーケーキ」(登録5060194号)
・「寄木細工ケーキ」(登録5192636号)
・「おえかきパンケーキ」(登録5475665号)
・「しっとり潤うシフォンケーキ」(登録5590599号)
・「チーズ好きのためのチーズケーキ」(登録5601557号)
・「ふらの雪どけチーズケーキ」(登録5767260号)
・「ジュエリーケーキ」(登録5791882号)
・「美人ケーキ」(登録5815846号)
・「桜苺サンドケーキ」(登録5940863号)
・「こぶたのケーキ」(登録6001081号)
・「酔っ払いケーキ」(登録6049647号)
・「金のチーズケーキ」(登録6049843号)
・「森のチーズケーキ」(登録6080923号)
・「魔法のシフォンケーキ」(登録6115549号)
・「奇跡のパンケーキ」(登録6194575号)
・「童顔のケーキ」(登録6323571号)
・「おきてやぶりのチーズケーキ」(登録6428826号)
・「女神のビューティーケーキ」(登録6434115号)
・「プリンづくしのプリンケーキ」(登録6514938号)
・「はにわチーズケーキ」(登録6563855号)
・「炎のショコラケーキ」(登録6653695号)
・「王様のシフォンケーキ」(登録6697186号)

 

う~~~~ん。

 

お腹が空いてきました(笑)

 

そして、私が好きだからという理由で、チーズケーキとシフォンケーキのピックアップが多めになりました(笑)。

 

こうして見ると、商標登録に向いているユニークなケーキの名称が多いですね。
よくばりサンタのストロベリーケーキ」は、まさにクリスマスシーズンのための商品なのでしょう。というか、よくばるのはサンタさんの方なのですね(笑)。それから、「美人ケーキ」や「童顔のケーキ」などが、いったいどのようなケーキなのか気になります。

 

・ケーキ屋さんや販売会社は商標権侵害に要注意!

さて、商標登録の検索結果一覧を眺めていると、ケーキの名称にも流行のようなものがあることが感じられます。たとえば、「〇〇の△△ケーキ」という構成の名称は、かなり多く見受けられます。

 

ケーキ屋さんや販売会社などの事業者からすると、この点には要注意と言えるでしょう。「〇〇の△△ケーキ」という名称を付けてケーキを販売していたら、すでに他者が同じ名称を商標登録しており、うっかり商標権を侵害してしまっていた、となっては大変です。

 

特に、ケーキに「付けたくなるような名称」は、すでに多くが商標登録されている印象があります。思い付いた名称を安易に大々的に使い始めないよう、注意が必要でしょう。

 

やはり、新しいケーキの名称として採用する前には、弁理士などの専門家に商標調査(使用可能性調査)を依頼して、他者の商標登録との関係で問題がないことを確認しておくことが大切です。

 

なお、筆者の事務所ウェブサイトに、「ケーキ屋さん・スイーツ店・パティスリーの商標登録」のコンテンツもありますので、もしよろしければご参照ください。

 

というわけで、今回の記事では、「〇〇〇ケーキ」の商標登録を検索して、具体的にどのようなものがあるのか、少しだけ見てみました。

 

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